【NEW】キッズカレープロジェクト!その背景にある想いとは?

こんにちは、レシピ制作専門スタジオ、菜々食クッキングクラス事務局でございます。

かなり肌寒くなってきましたが、お変わりなく過ごしていますでしょうか。

さて、今回ご紹介するのは、スタジオの新企画である「キッズカレープロジェクト」です。

子どもたちにも、本格的なカレーを作ってもらおうというもので、

なんとカレールーの選定から、子どもたちに関わってもらうというものでした。

こちらは、『子供専用の本格スパイスカレー』とチキンスープです。

とても美味しそうで、私が子どもだったら、思わず、飛び上がってしまいそうです!

さて、今回の企画にあたって、先生にお話を聞きました。

「昨今、料理をされる方、自炊をされるという方が非常に減っているという調査があることを知りました。インスタント食品を活用すれば、手軽に食べ物が用意でき、スーパーマーケットには便利なお惣菜も並んでいます。そんな中、手料理をふるまうこと、手作りをするということの意味、どうして、手作りじゃないといけないの?そんな風に考えている方もいらっしゃるのではないかと思っています。だからこそ、食、料理を仕事にする以上、真正面からお答えする必要があると考えています」

まず、企画の根本となるのは、手作りをするということの探求。

確かにお腹を満たすだけであれば、現代社会には色んな方法があり、わざわざ、手作りする必要はないですし、より手軽に、よりクイックに実現することができます。

そんな中、どうして、子どもたちに手料理を?今回、どうしてカレーを?ということを、さらに聞くことにしました。

「美味しいと口々に出る仕上がりは、子どもにとっての料理への自信になりますし、何より、とても素敵な時間になると考えています。スパイスに関していえば、香り豊かなインドスパイスが融合した特別な味わいは、今までに経験したことのない食の体験となると確信しています。今回は日式の点で、日本米を使うことにしていますが、単に米を炊いて終わりではなく、米の炊き方次第で、仕上がりも違ってくるということも伝えたいと思っていて。例えば、硬めのごはんに仕上げることも大切で、教科書通りに炊くことも大切ですが、あえて、教科書通りの炊き方を知ったうえで、アレンジすると。さらに、そこにバターと月桂樹の香り付けを加えることで、普段のお米とは違ったものになります。いつもとは違うモノを炊き上げ、味わうことで、ちょっとした工夫で、美味しいものになる、料理に合わせたものを作り上げる。そんな体験をしてもらいたいと思いますね」

カレーだけではなく、お米の炊き加減に関するお話は興味深いと思いました。

さらに料理に関して、先生ならではのこだわりを教えていただきました。

「カレーに関して色んな方法論がありますが、子どもにとって非常に美味しい仕上がりというのを考えました。今回は出来るだけたくさんの野菜を用意し、えっ、こんな風に野菜って食べられるの?今まで苦手だと思っていたのに、すごく美味しいね!って感じてもらいたいと思いました。子どものために、栄養バランスを考えつつ、味をより一層深く仕上げた仕上がりにしました。野菜だけではなく、フルーツなども加えることで、レストランのような味わいになり、それもちゃんとスパイスをふんだんに使うことで、こんなに美味しいのって思っていただけたと思います」

カレーと言えば、シンプルなものをイメージしていましたが、子どもにとっての奥深い料理というアイデアは斬新だと感じました。

近年、スパイスカレーブームでたくさんのお店が出来ていますが、今後、子ども向けのスパイスカレーというジャンルが台頭する予感がしてきました。

「スパイスという性質を考えると、時間が追うごとに体温を奪う効能があり、これには良し悪しがあると思います。スパイスを使う料理が盛んな地域を見てみると、地政学の点で、その国の経済状況や土地、気候はもちろん、栽培されている農作物や家畜など、実に多くの要素を知ることができます。スパイスの味を舌で感じてみればわかると思いますが、パッと放つ強さがあり、私たちの身体に入ることで、スパイスの刺激がダイレクトに伝わります」

スパイスを用法通りに使用するのではなく、スパイスのもたらす意味を考えさせられました。スパイスが美味しい、イコール、年中食べることはできるものの、気候や体調に合わせて、本来なら調整が必要だという視点は新しいと感じました。

「夏と言えばカレーを食べたくなりますが、夏はやっぱりカレーやスパイスが美味しいのも、その理由だと思っていて。スパイスの必要性を、東洋医学で置き換える場合、漢方薬膳はそれらを理に叶いつつ取り入れた立派な医学として成立しています。この冬といえば寒波の影響なのか、とても寒く、寒い中、身体を冷やす効能のある食べ物を食べるのであれば、注意が必要かと。パッと熱を放出するスパイスはのちに身体を冷ますので、その点を考慮した方がいいと思うんです。スパイスの調整ではなく、サイドメニューで、スープに温を持たせるように仕上げたらいいのではないかと」

スパイスの効能を知ることで、献立作りも変わってくる。先生の話を聞いて、単にスパイスを使ってカレーを用意するだけではなく、その先にある健康的な食生活というものを考えるきっかけになりました。

最後に、今回の企画に関する意気込みを語っていただきました。

「今回の件で、何より伝えたい、実現したいことは、作る楽しさを知ってもらうこと。そのために『料理を子供が作る』機会を設け、もちろん、すべてを作るわけではなく、何を作ってもらい、どんな体験をしてもらうか、この点を考えました。単にスパイスを加えるというだけではなく、実際に香りを感じて、素材を感じて、そうして、はじめて異文化を知ることで、グローバルなモノの観点を得ることが出来ると考えています。ご飯との相性だって、白米だけではないですし、色々なモノの組み立てで、味の違いがわかりますし、温かいものと常温の温度差で、色々なことを感じ、学べると思います。最近思うのですが、日本は多くの食文化を受け入れることが出来る、唯一の国なのかも知れないと。これは日本が世界に誇ることができる、柔軟性であり、豊かな風土だと思います。ただ、それに対して、消えゆく日本の食文化を目の当たりにしていて、悲しいと感じますし、こればかりは時代の移り変わりで仕方がないと思いますが、文化の荒廃を見ている気もします。実際、日本は欧米式によって、インスタント化、簡易化が進み、料理を作れない、料理を作らない日本人が増えていますよね。仕事柄、プライベートでもインド、パキスタン、バングラデシュ、ネパールなど、諸外国の方と交流があります。視点をグローバルに目を移せば、家庭の主婦によって、ちゃんと手作りの手料理が行われている、客人をもてなす素晴らしさに感動させられるほどです。それはまるで、かつて日本のもっていたおもてなしの文化のようで。皆様には、多くの日本の食文化を家で作り、それらを後世まで伝え、残していって欲しいと願います」

いかがだったでしょうか。

ご興味のある方はレシピ動画、ホームページなどもチェックしてみてください。

-----------------------▼記事に登場する先生方やスタジオのご紹介▼-----------------------

◆レシピ制作専門スタジオ/菜々食クッキングクラスについて

2002年より神戸の新しいお料理教室として、オーガニックの要素を取り入れオリジナルの料理やパーティー・おもてなし料理を提案。レシピ制作専門スタジオでは、企業向けのオリジナルレシピ開発、タイアップ企画レシピ、連載レシピコンテンツ、料理動画コンテンツ、飲食店のメニュー開発などを提供中。

◆指宿さゆり先生のプロフィール

神戸出身。アメリカなどでパーティ料理やオーガニックを学び、2002年に「菜々食CookingClass」を主宰。神戸スタイルの新しいお料理教室として、オーガニックやマクロビオティック、ヴィーガンの要素を取り入れオリジナルの料理やパーティ・おもてなし料理を提案。これまでに多くの卒業生を輩出し、卒業生による料理教室は神奈川県、京都府、鳥取県、長崎県など、東日本から西日本まで、幅広いエリアで開業。カフェ店舗開業では兵庫県明石市・西脇市で開業し、教室で学んだレシピがメニューに。レシピ制作専門スタジオでは料理研究家代表として企業向けのオリジナルレシピ開発、タイアップ企画レシピ、連載レシピコンテンツ、飲食店のメニュー開発などに従事。また、大の蕎麦好き、スパイス通でもあり、蕎麦やスパイス料理をテーマとしたグループも運営している。

◆ヴィーガン料理の実績

2002年より20年近い経験、各ジャンルの料理をベースにしたヴィーガン料理を提供。

これまでに和食、洋食、中華、イタリアン、フレンチ、エスニック、地中海とジャンルを横断した1200品をこえるヴィーガン料理を制作、監修、料理撮影の実績有。

◆指宿シンイチロウ先生のプロフィール

兵庫県出身。ネットベンチャー、広告会社でクリエイティブディレクター・コピーライターとして経験を積み、フリーランス活動を開始。フリーのWEBクリエイターとして、WEBライティングを中心に所属メンバーと協働し、コピーライティングやフォトグラファー、映像制作、飲食店プロデュース、研修講師として活動。グルメや食ジャンルを中心にファッションや音楽、アートやエンタメ、企業経営やマーケティングなど幅広いジャンルのメディアサイトに記事を執筆。レシピ制作や料理動画を制作するスタジオを主宰し、ウェブサイトや販促用のレシピ動画の撮影や編集も手掛け、グルメ雑誌や飲食店のメニュー開発にも従事。WEBライティングや働き方に関する知見を活かし、就職支援の講座、クラウドソーシングを通した働き方セミナーにもパネラーとして登壇。コープ委員会、コープこうべ第四地区総代、コープサークル「パンダ三田」など、地域や子供に関する活動も。

【Mail】recipeibusuki@gmail.com

【Twitter】 https://twitter.com/SaishokuCooking

【アメブロ】https://ameblo.jp/saisaishokucookingclass

【Facebook運営】「究極の料理・至福のグルメ】作って食べたりグルメを紹介したり!」https://www.facebook.com/groups/240256206104363

IBUSUKI SAYURI

2002年に料理教室を開講。ジャンルレスのオリジナルの料理やパーティー・おもてなし料理を提案しています。現、レシピ制作専門スタジオ。

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